ソード・ワールドRPGをやってきた
実に久しぶりに『ソード・ワールドRPG』のGMをやってきた。『ソード・ワールド2.0』ではなく『ソード・ワールドRPG/1st』註1)の方である。何年ぶりだろうか?
最後にGMをやったのはいつだろう(レコードシートやセッションシートなど存在しないシステムだ)。2006年の12月にやったオンセが最後かもしれない。
シナリオは、オランの賢者の学院から“堕ちた都市”に遺跡調査に向かった調査隊が音信不通になり、PCが依頼を受けてその捜索に遺跡へ向かうとファラリス教団が調査隊を捕えていた、という『SW1st』らしいもの。一方で今回予告やハンドアウトを使用、マスターシーンなども含めたシーン制にして、という現代の技術も取り入れて構築。ただ、シーンプレイヤーは特に決めずに、パーティ全体で相談して行動してもらおうと考えていたら、PC間で中々方針が決定されず、少々グダついてしまったのは反省点(そういう意味ではシーンプレイヤーの重要性を再発見できたと言える)。
ファラリスの暗黒神官と呪いのデーモンをクライマックスのボスにしたが、“カウンター・マジック”でほぼ無力化されてしまったのは久々だったからか認識が甘かった(以前にも暗黒神官の暗黒魔法が“カンタマ”でほぼ無力になったことがあるのだ)。当たり前だが同レベルで+2はひっくりかえす術の少ない『SW1st』では強力だ。
ルール面では『ロードス島ワールドガイド』の主技能に応じて副能力値を決定する方法や、『ソード・ワールドRPGツアー4』のスクウェアを使用して戦闘を行うVEコンバットなどを初めて使用してみた。VEコンバットは魔法の射程が相対的に短くなり、射線の問題も含めて位置取りをかなり意識しないといけないところなど、通常ルールとはかなり異なる感覚で予想していた以上にタクティカルになっている印象。
行動順をパーティ内で自由に決定できる部分は、先のシーンプレイヤーが存在しないせいで発生した問題点と似たような感じで却って方針が決まらず、ちょっと時間がかかってしまった。こちらはプレイヤーがVEコンバットに慣れていなかったせいもあるだろう。
『SW1st』の戦闘は敵の数が減ってくると、単純なサイコロの振り合いになるだろうと考え、ミドルの戦闘では途中からシルフを登場させて、敵・味方をランダムで攻撃させるギミックを入れる。が、ランダムで決めたら敵キャラばかり攻撃するわ、あまつさえその攻撃がクリティカルしまくるわで完全にMVPになってしまい想定外(苦笑)。
同行するラーダの神官戦士NPCは、初めは男キャラで考えていたのだが、事前作成してもらったPC註2)が男4人の男装女1人だったので華がないなと女性キャラに変更。まあそれはそれで良かったかなと思わなくもないが、クライマックスのボス暗黒神官にとどめを刺す役回りになってしまったのはこれまた想定外(苦笑)。
とはいえ目立ったのはNPCばかりではなく、むしろPCも濃いキャラクターばかり。これだったらもう少し個々を掘り下げたシナリオを作った方が良かった、勿体なかったとやや後悔も。他にもせっかく取った技能をあまり活かせなかったPCもいて、これまた申し訳なかったなと思っていたりもする。
プレイヤーにも「なんで今更『ソード・ワールド(1st)』?」なんて訊かれたりもした。まあ、たまに古いシステムを無性にやりたくなるというのは前提としてある。現代のマスタリング技術で過去のTRPGをプレイしたらどうなるか、なんていう単純な好奇心だ。VEコンバットという使ったことのなかったルールへの興味もあった。また今回の参加者であるshfboo氏註3)とtwitterでやり取りして勢いで決めたというのもある。『召しませロードス島』の放送が開始したから……というのは全く関係がないな。
それより何よりも、清松みゆきの『ソード・ワールド』リプレイが好きだから、というのが今回のセッションを行った一番の理由だ。いつもシナリオ作成前に読むのは清松みゆきの『バブリーズ編』だったり『風雲ミラルゴ編&アンマント財宝編』だったり『xS』だったりなのだ註4)。それは作成するシナリオのシステムが『ナイトウィザード』だろうが『アリアンロッド』だろうが関係なく。そういう意味では自分の中では『SW1st』は今でも現役だと言えるのではないだろうか。
今回得た経験と反省点を踏まえて、懲りずにまた『SW1st』のセッションやりたいなあ、とか漫然と考えていたりもする(笑)。まあ何時になるかは判らないが、その時にはまたプレイヤー諸兄には参加していただけるとありがたいなあ。
■註
- 『2.0』ではない『ソード・ワールドRPG』については、『旧ソード・ワールド』とか『ソード・ワールド1.0』とかいった呼称が散見される(ような気がする)が、「グループSNE」のオフィシャル・サイトに従って『ソード・ワールドRPG/1st』(略称『SW1st』)と呼称する。
- サイコロを振る個所は「TRPGオンライン」のオンライン・セッションのシステムを使用して作成してもらった。先に作成したプレイヤー3名はあっさり能力値が決まったのに対し、後から作成してもらった2名は副能力値合計が基準値を満たさず、何度も振り直しになってしまった(苦笑)。
- セッション後にshfboo氏が話題に出していた、「真面目な数学者をやるつもりが、いつの間にかセクハラジジイになっていた」リプレイ(笑)はこちら>『神曲奏界ポリフォニカRPG・リプレイ「悲しき数式」』。
- 中でも『SW1st』最後のリプレイ集「『xS』シリーズ」は筆者の大のお気に入りである。最後のリプレイだけあって周囲にあまり読んでいる人がいないっぽいのが悲しい。
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ひとこと
遅ればせながらお疲れ様でした!とても楽しかったです!
いやーシルフ(笑)VEだとホーリーライト使えねーとか色々面白かったです。
また何か機会あれば。xSは最高ですよね!
“ホーリーライト”使う機会を、と思ってアンデッド出したんですが、VEだと使いづらかったですね。。。
まあまた『SW1st』に限らず機会があれば声かけると思うので、その時はよろしく。
xSは最高です(笑